山登りをさらに楽しく!山小屋で眠れない理由と快眠法

山で特有の症状

 

山に登ると、どうして眠れないことがあるのでしょうか。慣れない山小屋での宿泊や、はしゃいだ気分も多分に影響しているかもしれませんが、症状として指摘される可能性があるのが急性高山病です。

 

高い山に登る程、空気中の酸素は少なくなるのですが、それと同時に血液中の酸素濃度も低くなっていきます。そうすると脳や肺が腫れてきて急性高山病が起こりやすくなるのです。

 

高山病というと特別な山に登る登山家に起こる症状のように思われがちですが、ある程度の高度を越える地域へ行くと、誰にでも高山病の危険があるのです。富士山の場合は五合目で2300mあり、頂上は3776mもあるので、最近ブームにもなっている富士登山ですが、特に高山病の危険も高くなります。

 

高山病は山酔い(AMS)、 高地脳浮腫(HACE)、高地肺水腫 (HAPE)という大きく3種類の症候群に分けられるのですが、中でも山酔い(AMS)は一番よく見られる症状となっています。

 

1200~1800mの高度で発症し、更に2700m以上の高さまで登ると、その発症率はかなり高くなります。症状はその名の通り二日酔に似ているもので、頭痛や倦怠感があり、食欲もなくなります。吐き気があり、嘔吐することもあります。更には手足のむくみ、睡眠障害、運動失調などが現れることもあります。

 

山酔いの症状が現れるまでには高地に到着後6時間~12時間後に始まるとされており、発症がかなり遅いので、最初はなかなか気がつかないのです。こうして山小屋でも眠れないことになるわけです。